石がお金だったのはどこの国?

 大昔のお金と言って思い浮かべるのは何ですか? 青銅製の丸く平べったい汚れた出土品でしょうか? それとも教科書に載っていた和同開珎(わどうかいほう)ですか? では真ん中の穴に木の棒を突っ込んで運んだ、車のタイヤのような形をした石を見たことはありませんか? 

小さい頃にテレビでそのようなアニメがあったような気がします。確か腰ミノをつけた原始人が大きな石を運んでいましたよね?  あの作り話のような石お金は本当にあったと思いますか? 答えはイエスです。

 ではどの遺跡からあの石のお金が発見されたのでしょう? あれは土の中を掘って遺跡から発掘されたのではありません。最初から見えるところに置かれていたのです。そしてもちろん今でも残っています。

 現在ミクロネシア連邦のヤップ島と呼ばれる島に石のお金が残っています。大きさは直径が30センチのものから、大きくなると3メートルのものまであるとか。しかしお金といっても物の売買に日常的に貨幣として使われたのではなく、どちらかといえば儀式的な使われ方をされていたようです。

 これらの石は500キロも遠く離れた場所から船で運んでこられました。しかも石のオノを使って切り出したというのですから、かなりの重労働だったことが想像できます。そんな石オノという原始的な道具を使っていた時代に、500キロもの航海をするのはかなり危険だったのでしょう。航海途中で命を落とした人もいたそうです。

しかも船といってもいかだに近いものでした。よくそのような技術で太平洋の大海原を行き来できたものだと感心させられます。もしかしたら造船技術は未熟でも、星を見て方角を知る天文学や航海術が優れていたのかもしれませんね。

 

 さてそのヤップ島へはどのようにすれば行けるでしょうか? 未舗装のガタガタ道を車で走って二日とか、カヌーで川をさかのぼるなんてことはしなくても大丈夫です。日本からグアムかマニラ経由して飛行機で行けます。石のお金は思ったよりも近くにあるのですよ。

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